高配当投資には欠かせないセクター・通信インフラ大手3キャリアを徹底解説

こんにちは
今回は大手通信3キャリアでお馴染みの
NTT・KDDI・ソフトバンクについて解説していきます。
この3社に関しては解説不要かと思いますが、高配当銘柄で
ポートフォリオを組む上で欠かすことのできないセクターなので
購入を検討している人や所有している人は多いと思います。
インカム良しキャピタル良しそしてディフェンシブな銘柄です
ぜひ最後までご覧ください。

目次

NTTとは?

先ず1社目は証券コード【9432】NTTから紹介していきます。

正式な会社名は「日本電信電話株式会社」

同社の事業内容はインターネット・スマートフォン・電話回線の通信事業や、動画配信などのスマートライフ事業をしている会社です。

通信事業とスマートライフ事業は、より一層の競争力強化に努める通信領域と、さらなる収益拡大を目指すスマートライフ領域とを明確にするために事業が分けられています。

それでは、NTTの業績推移をみていきましょう。

出展:バフェットコード

PERは10.9倍
PBRは1.6倍
ミックス指数は17.44

売り上げは安定的に右肩上がりに伸びており、営業利益率も14%となかなかの水準です。
通信回線のインフラは将来的に衰退する危険性が極めて低いと考えている点と、業界の参入障壁の高さを考えると投資対象としては非常に良いと考えています。
現在の配当利回りは3.2%ほどしかないため少し様子見しても良いかなと思いますが、大きく上下する銘柄ではありませんし、過去減配のない企業ですので購入タイミングを図るのは難しいです。
個人的には利回り3.2%あれば少量購入してみても良いかなとは思います。

出展:バフェットコード

EPS/BPSについても安定して右肩上がりに伸びています。
売り上げなどを総合的にみても安定感がありますね
続いてNTTの株価推移をみていきましょう。

NTT株価推移

10年前からの株価の動きを見てみると、

2013年1月時点では924円だった株価が上下をしながらも緩やかに株価が上昇していき、2022年6月には一時4,000円近くまで到達しています。特に2021年1月から2022年6月までにかけては特に右肩上がりの傾向が続いており、現在は緩やかな値動きに戻ってきています。

続いてキャッシュフローの推移をみていきましょう

NTTキャッシュフロー推移

出展:https://irbank.net/E04430/cf
出展:https://irbank.net/E04430/cf

営業キャッシュフローは3兆円のプラス、現金及び現金同等物の期末残高も8,346億円と昨年に引き続き今期もプラス計上となっております。
また、財務活動によるキャッシュフローを見てみると、一番上の短期借入債務の収支は今期マイナスとなっておりますので、借入金が増えることなくきちんと返済に回されていることがわかります。

それにしても営業キャッシュフローが3兆円とは異次元ですねw
続いて配当推移をみていきましょう

NTT配当推移

出展:バフェットコード

2013年に40円だった配当金が120円予想と、10年間で3倍に成長しており、12期連続増配となっています。
配当性向も40%を下回っておりまだ余裕があります。
株主が財務省ということもあり安定的な配当収入の期待できる銘柄だと思います。

NTT 経営戦略

出展:https://group.ntt/jp/ir/mgt/managementstrategy/

NTTはリモートワークを基本とした新しいスタイルへ変革することで、コロナ後の新しい社会へ対応できるよう取り組んでいます。
また、NTTドコモやNTTコミュニケーションズ、NTTコムウェアの統合によって相乗効果をもたらし、2023年度には1,000万円の利益創出を掲げています。

企業価値向上に向けて、事業活動による環境負荷の削減を目標として、環境負荷を極限まで減らしつつ、経済成長も実現できるように取り組んでいます。そのため、環境などに配慮した会社に投資をするESGの投資先としても、期待が持てそうです。

NTT会社の将来性

出展:https://group.ntt/jp/ir/mgt/managementstrategy/

NTT Green Innovation toward 2040を制定して、2030年度にはNTTグループ全体の温室効果ガス排出量を80%削減する目標を掲げています。
また、二酸化炭素の放出と吸収が相殺され、CO2が増えない状態を作る「カーボンニュートラル」の実現を2040年度に達成するという目標も設定されており、環境負荷の削減に最大限力を尽くしている企業と言えます。
そのため、前の章でも触れた通り、ESGの投資先として選択するのも良いでしょう。

続いてに銘柄目はこちらです。

2社目は証券コード【9433】KDDIです。

KDDI(au)とは?

正式名称は「KDDI株式会社」

‘KDDI(au)といえば、携帯大手3大ャリアの一つで桃太郎、浦島太郎、金太郎たちが出演する3太郎のCMや,神木隆之介が演じる「意識高すぎ!高杉くん」のCMで有名です。

また、7月2日~5日にかけて3日間に渡り発生していた、大規模な通信障害があり、全国のau系統の回線に影響が出たことは記憶に新しいと思います。

同社は通信事業の他にも金融・EC・エネルギー・教育・メディア・保守運用など事業領域はかなり広く展開しております。
傘下に京セラやJ:COMやビッグローブなど有名な会社があり事業基盤は強固なもので長期的に見て安心して投資できる会社です。

それでは過去の業績推移を見ていきましょう。

出展:バフェットコード

PERは13.5倍
PBRは1.9倍
ミックス指数は25.65

ミックス指数とは
純資産と当期純利益の両方で株価の割安性を測定する 指標
ミックス係数が22.5を下回る銘柄が割安である。
PER×PBR=22.5以下なら割安水準といえる

売り上げは長期的に右肩上がりに伸びており、営業利益率に関しては20%程度と高水準です。
自己資本比率が44%と問題ない水準で配当利回りはNTTと同程度となっていて、利益率と自己資本比率に関してはKDDIに軍配が上がります。

出展:バフェットコード

EPS/BPSに関しても売り上げ同様成長を続けています。
文句のつけどころがありません
長期的に安心して保有できる銘柄の一つだと思います。

続いて株価の推移をみていきましょう。

KDDI株価推移

10年前からの株価の動きを見てみると、NTTと株価の動きは似ており、

2013年1月時点では、1,045円だった株価が現在では4,000円を超えています。特に2020年12月から2022年6月までにかけては1,300円ほど急激に右肩上がりで株価が上昇しております。

未所有の方はNTT同様下がったら確実に購入しておきたい銘柄かと思いますが
あまり株価を落としませんねw
個人的にはですが4000円〜4100円付近くらいまで様子をみても良いのかなとは思っています。
買い逃したくない方は少量購入して様子見がいいと思います。

KDDIキャッシュフロー推移

出展:https://irbank.net/E04425/cf
出展:https://irbank.net/E04425/cf

NTTと同じく期末残高は黒字となっており金額もさほど変わりませんが、営業活動によるキャッシュフローはNTTの半分ほどで1.5兆弱でした。

また、トピックとしては自己株式の取得による財務キャッシュフロー金額の増加です。手元に残る現金は減りますが
自己株式の取得により1株当たりの利益が増えることになり、株価の上昇も期待ができます。

営業CFは毎年プラスになっており本業でしっかり利益を出しており、投資・財務CFに関しては毎年マイナスで
利益の中から事業設備投資や返済に充てられていることが読み取れます。

自己資本比率も問題ありませんので財務体質は健全と言えます。

KDDI 配当推移

出展;バフェットコード

KDDIの年間配当金は20期連続で増配しており、今期も増配予定となっています。

特に2013年からの配当金の伸びは加速しており、2020年からは配当金の伸びは緩やかになりましたが、今年度は大きく伸びる想定が出ています。先に紹介したNTTが今期120円予想のため、KDDIの方が配当金金額は大きい見込みです。

10年で4倍以上に配当金が成長しており配当性向は40%程度とまだ余裕があります。

KDDI 経営戦略

出展:https://www.kddi.com/corporate/ir/management/target/2023-2025/

KDDIの強みである5G通信を中心として、DX(デジタルトランスフォーメーション)や金融など5つのサテライトに力を注ぐことで、新領域の成長を加速させます。

そのために、先ずはより多くのお客様に5Gを快適に使用してもらえるよう、エリアの強化に力を注いでいくことを考えています。
とのこと。

KDDI 会社の将来性

出展:https://www.kddi.com/corporate/ir/management/target/2023-2025/

2023年3月期は約1.4兆円の営業キャッシュフローを5兆円規模まで伸ばす目標を掲げています。
その結果として会社が生み出した利益の40%を株主還元することや、自己株式の取得をすることで株主への還元が期待できます。
KDDIが自己株式の取得をすることで、1株当たりの利益が増えることや株価上昇に期待が持てます。

続いて3社目をみていきましょう

3社目は証券コード【9434】ソフトバンクです。

ソフトバンクとは?

正式名は「ソフトバンク株式会社」

ご存じの通り、ソフトバンクは携帯端末の販売や通信サービスの提供をしている会社です。

ソフトバンクといえば、「白戸家」シリーズのお父さんを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?2007年から始まった白戸家シリーズは、上戸彩さんや広瀬すずさん、杉咲花さんなど有名な女優さんが多数出演しています。

ソフトバンクの筆頭株主はソフトバンクグループです
全体の60%を親会社が保有しており、グループへの還元も高配当の目的の一つかなと思います。

同社は自己資本比率は他の大手通信事業者に比べて低く
配当性向が78%超と高すぎるのが気になりますが業種は安定的でディフェンシブな業種といえます。
この配当を維持できるなら投資していきたいですね。
配当5%超の通信事業への投資はかなり魅力的です。

私は大手通信事業の3キャリア(SB/AU/NTT)は全て所有したいと考えていますが
その中でもソフトバンクの比率は抑えていこうと。

【ソフトバンク経営理念】
情報革命で人々を幸せに
とのこと
株主の幸せも忘れずに。

それでは業績の推移をみていきましょう。

出展:バフェットコード

KDDI/NTT同様売り上げ利益ともに右肩上がりに成長していますが注目すべきは配当利回りです。
通信3キャリアの中でも飛び抜けて高い配当利回りですが、ソフトバンクの配当性向は78%と非常に高く
長期保有する上では懸念材料の一つです。

出展:バフェットコード

IR情報によると
ソフトバンクグループとその投資先との協業により、少ない資金で投資効率の高い事業展開を行えるため、
高い株主還元と成長投資の両立が可能とのこと。

孫さんが手放した株か・・・と考えると比率は多く組み込みづらいですけどね
しかし、通信事業者の超高配当銘柄は他に存在しないので私は1,400円で300株保有しています。
誘惑に負けました。

続いて株価推移をみていきましょう。

ソフトバンク株価推移

ソフトバンクは東京証券取引所に上場したのは、2018年12月19日のため、過去3年半の株価の推移を見ていきます。

全体のチャートを見てみると、株価が上下しているものの結果的には上場時とあまり大きく株価は変わっていません。先に紹介した2社と比べても株価の伸びはあまり芳しくなく、株価自体もKDDIの半値以下となっているのが現状です。

続いてキャッシュフローをみていきましょう。

ソフトバンクキャッシュフロー推移

出展:https://irbank.net/E04426/cf
出展:https://irbank.net/E04426/cf

営業活動によるキャッシュフローは1.2兆円とNTTやKDDIと比較しても一番低いですが、期末残高(現金等)は1.5兆円と他2社に対して約2倍ほどの豊富な財源がございます。
財務活動によるキャッシュフローの中から、事業資金として新たに借入金2,000億円を調達したことで、非流動負債が7.2%増えてしまっています。

キャッシュフローに大きな問題点などはありませんが他の2社と比較すると自己資本比率の低さや配当性向の高さが非常に目立ってしまします。

続いて配当推移をみていきましょう。

ソフトバンク配当推移

出展:バフェットコード

現状は2度の増配(2021年は微増)と非減配で推移しており、配当性向の高さから大幅な増配は期待できないと思います。
よほど好材料が出ない限りは株価に関してもそこまで値動きはしないかなと個人的には思っており
配当性向が高いため、有事に減配のリスクがあり長期保有には向いていないという印象です。

ソフトバンク 経営戦略

出展:https://www.softbank.jp/corp/ir/policy/strategy/

他の2社と同様に通信事業の維持・拡大を目指しながら、ヤフーやLINEに加えて新領域などの様々な分野で事業展開し、
企業価値の最大化を目指しています。

出展:https://www.softbank.jp/corp/philosophy/strategy/new-business/

また、キャッシュレス決済サービスの「PayPay」を筆頭に、最先端テクノロジーを利用した、新規ビジネスの成長を加速させる狙いがあります。

「PayPay」は2019年度から比べても、決済回数や決済取扱高が急激に増えております。
キャッシュレス決済サービスは、各社が展開しており様々な種類がございますが、「PayPay」は使用できる店舗が多く使用しているユーザーも年々増えています。

ソフトバンク 会社の将来性

< 今期の財務目標値 >

売上高  5兆9千億円(3.7%up)

営業利益 1兆円以上(1.4%up)

親会社の所有者に帰属する純利益 5,300億円以上(2.4%up)

< 2023年度第1四半期の結果 >
※昨年比
売上高  0.4%up
営業利益 13%down
親会社の所有者に帰属する純利益 15%down

目標値に対して第1四半期の結果を見ると、売上高はプラスになっているものの目標値には届いておらず、営業利益と純利益に関しては昨年比マイナスと、厳しい結果となっています。

また、ソフトバンクは株主還元を重要な経営課題として位置付けており、減配を行わないことや自己株式の取得の実施を目指しています。

配当推移でみたように、ソフトバンクは配当性向がNTTやKDDIと比べても2倍近いです。
ソフトバンクG本体に資金を送る目的もあると思いますが、
ソフトバンクグループやその投資先との協働により、他社よりも少ない資金で投資効率の高い事業展開をしているため高い配当性向が実現できているとの見方もできると思います。

いかがでしたでしょうか
今回は少し長くなってしまいましたが、通信のセクターは高配当ポートフォリオを構築する上で所有割合を多く取っている人は多いと思います。
各社魅力的なところがあり比率や銘柄選びは迷うと思いますが、私は
①KDDI
②NTT
③ソフトバンク
の順で割合を多く所有しています。
今後はNTTの比率を高めていきたいと考えております。

PERやEPSなどの解説はこちら→https://kohaitouburogu.com/high-dividend-stock/#index_id5
で解説してあります。

決算書の解説も記事出しています。→https://kohaitouburogu.com/kessannsyo/

基本的にはPER/PBR/自己資本比率/配当性向/配当利回り/EPS/BPS/ROE/減配がないか
をチェックしてから業種やチャートを見るようにしてます。
中小型株も同様です。

ではまた

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