購入手数料・信託報酬・信託財産留保額が0円!野村スリーゼロ先進国株式投信とは

投資信託は、手軽に世界の株式や債券に分散投資ができる便利な投資商品です。
便利な投資商品ではありますが、基本的に投資信託を保有していると「信託報酬」という手数料が発生します。

野村アセットマネジメントが運用している「野村スリーゼロ先進国株式投信」は、購入手数料・信託報酬・信託財産留保額の全てが0円という画期的な投資信託です。

今回は、野村スリーゼロ先進国株式投信の魅力や特徴について解説していきます。

目次

野村スリーゼロ先進国株式投信とは

野村スリーゼロ先進国株式投信は、その名の通り先進国の株式に投資するファンドです。

2020年3月に設定された比較的歴史の浅いファンドで、2022年8月現在の純資産総額は50億円を超えていることから、かなり安定して運用できているファンドと言えるでしょう。

参考にしているベンチマークは日本を除く先進国株式の動向を表す代表的な株価指数である「MSCI-KOKUSAI」なので、日本を除く先進国に丸ごと投資することができます。

MSCI-KOKUSAIは、日本以外の先進国22か国に上場している大企業・中型企業のうち代表的な約1,300社の株価から構成されているので、「分散が効いている」という点から見ても安心できます。

なお、MSCI-KOKUSAIのチャートは下記グラフのように推移しており、きれいな右肩上がりになっていることが分かります。

最新の月次レポート(2022年9月7日)を見ても、下記のグラフのようにベンチマークとの乖離は非常に小さいので、長期的に安心して保有できます。

野村スリーゼロ先進国株式投信はつみたてNISA専用のファンドとなっている点も特徴です。つまり、金融庁から「初心者でも安心して運用できる」というお墨付きを得ている優れたファンドです。
先進国の経済成長を享受しながら、一定額までは非課税で運用できる点は大きな魅力と言えるでしょう。

<通貨別配分比率>

米ドル73.08%
ユーロ9.41%
その他の通貨5.91%
英ポンド4.7%
カナダドル3.9%
スイスフラン3.0%

<国別配分比率>

アメリカ69.57%
イギリス4.45%
カナダ3.95%
スイス3.36%
フランス3.26%
分類不可1.28%

<組入上位銘柄>

銘柄国・地域業種/セクター組入比率
APPLE INCアメリカコンピュータ・周辺機器4.8%
MICROSOFT CORPアメリカソフトウェア3.8%
AMAZON.COM INCアメリカインターネット販売2.0%
ALPHABET INC-CL Aアメリカインタラクティブ・メディアおよびサービス1.3%
TESLA INCアメリカ自動車1.3%
ALPHABET INC-CL Cアメリカインタラクティブ・メディアおよびサービス1.3%
UNITEDHEALTH GROUP INCアメリカヘルスケア・プロバイダー/ヘルスケア・サービス0.9%
JOHNSON & JOHNSONアメリカ医薬品0.9%
NVIDIA CORPアメリカ半導体・半導体製造装置0.9%
META PLATFORMS INCアメリカインタラクティブ・メディアおよびサービス0.9%

上記のように、投資の軸となっているのはアメリカですが、組入上位銘柄はいずれも世界的に有名な優良企業です。とはいえ、先進国に幅広く分散投資しているので、分散も効いています。

また、業種やセクターに関しても分散が効いていることが分かるでしょう。

中見出し 設定来の運用成績

気になる運用成績についてですが、設定来のリターンは下記のようになっています(2022年07月末基準)。

・1カ月:+3.94%  
・3カ月:+1.20%  
・6カ月:+6.46%  
・1年:+10.28%  
・設定来:+91.07%  

まだまだ設定日から日が浅いので長期的な運用成績は不明ですが、安定したリターンを生んでいるので運用成績も申し分ありません。

「今後も世界経済が成長する」と考えるのであれば、長期的にも安心して保有できる優良ファンドと言えます。

メリット

続いて、野村スリーゼロ先進国株式投信のメリットについて見ていきましょう。
多くのメリットがあるので、これからつみたてNISAの活用を検討している人は参考にしてください。

コストが発生しない

野村スリーゼロ先進国株式投信は、先述したように購入時や保有にあたってのコストが発生しません。

信託報酬などに代表される手数料は、投資家にとっては確実なマイナスリターンとなるので、このマイナスリターンを回避できるのは非常に大きなメリットです。

実際、運用にあたっての手数料率が高いファンドは、その高い手数料率のせいで運用成績が低くなってしまっているケースが非常に多いです。

しかし、野村スリーゼロ先進国株式投信は、優れたベンチマークであるMSCI-KOKUSAIの連動を目指しつつも保有コストがゼロなので、非常に高い効率性が期待できます。

世界経済の成長の恩恵を受けられる

「人類の歴史は経済成長の歴史」とも言われていますが、野村スリーゼロ先進国株式投信は先進国の約1,300の優良企業にまとめて投資できるため、世界経済の成長の恩恵を逃すことはありません。

先述した「コストがかからない」という魅力に加えて、着実なリターンが期待できるという点も大きな魅力と言えるでしょう。

もちろん、短期的に見た場合は運用がマイナスになってしまう可能性もありますが、基本的に15年以上の投資期間が確保できれば、運用がマイナスになる可能性は非常に小さいです。

先進国は金融システムも成熟しており、安心できる投資先であることからも、インデックス投資家からすると魅力が大きいファンドと言えるでしょう。

非課税で長期的に運用できる

野村スリーゼロ先進国株式投信はつみたてNISA専用ファンドなので、長期のつみたて対象としても最適です。

つみたてNISAの制度を利用することで、年間40万円・最長20年間(最大800万円)まで非課税で運用できるので、長期的に保有すれば20年後に大きなリターンが期待できます。通常の証券口座の場合、運用益に対して20.315%の税負担が発生してしまうので、効率よく資産を増やせる点も魅力です。

なお、毎月の積立額3万円を期待利回り5%、投資期間を20年間として想定した場合の運用結果は下記のようになります。

このように、非課税である強みを活かすことで非常に大きなリターンを期待できることが分かります。

デメリット

続いて、野村スリーゼロ先進国株式投信のデメリットについても確認しておきましょう。

メリットだけでなく、デメリットについてもしっかりと確認しておきましょう。

信託報酬0円は期間限定

野村スリーゼロ先進国株式投信は信託報酬が0円であるとお伝えしてきましたが、これは「2030年12月31日まで」の期間限定となっています。

2031年1月1日以降は、0.11%(税込)以内での信託報酬が発生するので、恒久的に無料ではない点には注意しましょう。

しかし、期間限定とはいえ、そもそも信託報酬が0円というだけでも非常にお得である上に、2031年以降に発生する信託報酬も非常に安い水準にあります。そのため、「信託報酬に関しては特段気にする必要は無い」と言えるでしょう。

取扱金融期間が限られる

野村スリーゼロ先進国株式投信を取り扱っているのは、野村證券かLINE証券に限られます。

近年はSBI証券や楽天証券などのネット証券を利用する人が増えていますが、野村證券かLINE証券でしか購入できないデメリットは知っておきましょう。

これからつみたてNISAを始める人は、野村證券かLINE証券で新規開設して購入すればOKです。

しかし、既に他の証券会社でつみたてNISAを始めている人が野村スリーゼロ先進国株式投信を購入する場合は、かなりの手間暇がかかってしまいます。

新興国は対象外

野村スリーゼロ先進国株式投信は日本を除く先進国22ヵ国に上場する大・中型株を構成銘柄の対象とする「MSCI-KOKUSAI」を参考ベンチマークとしています。

そのため、新興国は投資対象に含まれていないので、新興国を含めて幅広く投資をしたいと考えている人にはベストなファンドとはなりません。

なお、中国や台湾をはじめとした新興国を投資先に含めたい場合は、「全世界株式」を購入すると良いでしょう。

米国に大きく影響される

野村スリーゼロ先進国株式投信の投資先の7割程度はアメリカなので、アメリカ経済の影響を受けやすいファンドです。

つまり、アメリカ経済が失速すれば野村スリーゼロ先進国株式投信のパフォーマンスも悪化してしまう点は知っておきましょう。

とはいえ「全世界株式」のファンドを見てみても、6割程度はアメリカが占めているので、グローバルに投資をする際には、どのファンドを選んでもアメリカが軸となります。
そのため、アメリカ経済の影響を受けやすいからといって、特段気にする必要は無いでしょう。

まとめ

野村スリーゼロ先進国株式投信は、購入できる窓口が限られているという難点がありますが、信託報酬が0円という非常に魅力的なファンドです。

また、投資先はアメリカを中心とした先進国株式なので信頼性も高く、長期的に保有すれば安定したリターンが期待できるでしょう。「低コスト・分散」という優良ファンドの条件をクリアしているので、多くの人におすすめできます。

資産形成をするにあたって魅力的なファンドとなっているので、興味がある人はつみたて購入を検討してみてください。

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